「事業承継」といったときに先代経営者から後継者に対する株式の移転とイコールで考える方もいらっしゃるようです。

会社の所有権である株式の移転も事業承継のひとつの大切な側面であることに異論はありませんが、それだけで「事業の承継」と考えてしまうことには同意できません。そのような考え方によると、いかに自社株の評価額を引下げ、資金負担、税負担を少なく自社株を移転するかと言うテクニカルなことばかりに焦点をあてることになってしまいます。

今後、このブログでも書いていきますが、事業承継とは経営の承継であり、後継者が、もっと言えばさらにその次以降の後継者が経営を継続していくことこそが事業承継において大切なことと考えます。そして、その基盤・経営をスムーズに引き継いでいけるよう、準備を整えていくことが事業承継と考えております。

「経営の承継」を客観的に側面支援するだけではなく、社内に入り、時に家族の中に入りお客様の価値観を尊重しつつ全体最適を考えるのが我々、コンサルタントの仕事だと考えております。

自社株移転だけでなく、経営の承継という視点から事業承継を考えてみてはいかがでしょうか?その過程で最適なタイミングで、最適な方法で、できるだけ負担を少なく自社株を後継者に移転していくことをおすすめします。