前回、株式の移転は事業承継の一側面に過ぎないのではないか?ということを書きました。
株式の承継以外の事業承継とはなんですか?
と、聞かれたときに真っ先にいえることが「経営の承継」です。
経営の承継のために必要なことは「自社を知る」ことだと考えます。
人間が自分のことを客観的に見ることが難しいように、
会社においても経営者が自社のことを客観的に見ることは簡単なことではありません。
もしかしたら創業社長は無意識のうちに見ることができている方もいるかもしれません。
しかし、そういったケースこそ後継者が自社を知ることがより困難になります。
「自転車の乗り方を説明してください」と、言われたときに的確に説明し、
それを聞いた人がすぐに自転車に乗れるように説明することは至難の業です。
ぜひ、試しにお近くの方にその方が初めて自転車を見たという前提で、
自転車の乗り方を説明してみてください。
残念ながら、私は的確な説明ができません。
もちろん、自転車はちゃんと乗れます(笑)
これと同じように感覚的に長年の経験と勘で経営を継続することができてきた、
創業社長の経営方法を口で説明することは非常に難しいのです。
そのために必要なことが自社を客観的に知ることなのではないでしょうか。
具体的にどんなことを知り、把握していく必要があるかに関しては今後、書いていきたいと思います。